無料ブログはココログ

2018年4月26日 (木)

(50)「車葉衝羽根草」(クルマバツクバネソウ)

クルマバツクバネソウ(車葉衝羽根草)(ユリ科) 花期 6月ごろ

花の名前を覚えるのには、漢字で覚えるといい。

昔、花の図鑑を見ていて、標準和名は カタカナで表記されているので「クルマ バック バネソウ」と覚えてしまった。今、思い出すと笑ってしまう。

車葉と言う名前は、車状に(車輪のように)葉がついていると言う意味だ。ツクバネは羽根突きのこと。花は、羽根突きの羽根によく似ている。

クルマバツクバネソウの花は小さくて、目立たず地味。タケノコ(ネマガリタケ)を採りに 竹やぶや林の中で見つけることが多い。この花を見かけると、タケノコ採りが好きだった母のことを思い出す。「ああ、膝が痛い、腰が痛い」なんて、普段 よく言っているのに いざ、タケノコ採りに行って、竹やぶに入ると なんと何処が痛いのか?と言いたくなるほど機敏に動く。いつも私たち(娘たち)の笑い話にもなっている。

父も、山菜採りが好きだった。タケノコの季節になると、畑仕事をしているときも 今にも雨が降りそうな気配を察すると、いきなりどこかに黙って出かける。

しばらくすると雨に濡れながら にんまりと、袋いっぱいにタケノコを採ってきて みんなを驚かす。父の、山菜採りは、いつもそうだ。少しの時間で、しかも沢山。そして良質なものを、きれいに根を揃えて持ってくる。採取場所は、誰にも教えない。

私も、妹たちも、たぶん、山菜採りは 死ぬまで行くのではないかと思うぐらい好きだ。DNAなのだろう。私は、いつも父の山菜採りスタイルを心がけている。

漢字で、覚えるものに、「踊子草」(オドリコソウ)スズラン(鈴蘭)、マイヅルソウ(舞鶴草)車百合(クルマユリ)座禅草(ザゼンソウ)など。すぐに、漢字が目に浮かぶので覚えやすい。 

(俳誌 樺の芽 2018年 5月号)

写真「クルマバツクバネソウ」(稚内市)

50_650

2018年3月28日 (水)

(49)大花独活(オオハナウド)

オオハナウド(大花独活)(セリ科) 花期6月ごろ

オオハナウドは、セリ科である。セリ科の花は、大小色々あるが どれも、似ている。

セリ科とは、あの食べられるセリ(芹)の仲間であるが、そのセリの花は 少し小型で8月ごろにならないと咲かない。

春に咲く大型のセリ科の花は、このオオハナウド、エゾノシシウド、オオカサモチなどであるが この3種の見分けが難しい。難しいだけに、それらを識別することが出来たときは、けっこう嬉しいものだ。自然観察の上級者になった気分になれる。

自然観察会に参加した人たちは、シニアが多く、熱心な人もいる。何度も見分け方を質問したりして覚えようとしている。そんな姿を、見ると いくつになっても興味を持つことは とっても大事なことだなぁと思う。若いとき、それほど自然と言うものに接してこなかった人も 野山に こんなにもきれいな花があることに感動している。そんな姿を見ると、長年、私がやってきた野山の散策や、花の観察を みんなにも体験させてあげたくなってきた。

それで、今年から 年4回、利尻(5月)礼文(6月)サロベツ(6月末)オホーツク方面(7月末)と、1泊旅行の「自然観察ツアー」を計画している。

対象者は、自然好きなら誰でもいいのだが、なるべくシニア。伴侶を亡くし どこにも出かけないようになった人とか、病気をしてから 何処にも行かなくなった人とか、自動車の運転免許を返納した人とか参加して欲しい。優しく、無理なく、楽しく、花の咲く野山を紹介したい。

この案内は、後日 HP(あるいはチラシ)で、お知らせしようと思っています。

ちなみに「オオハナウド」は、よく見ると花びらが 可愛いウサギの耳みたいな部分があり その不規則なかたちが面白い。葉は、大きくて艶がない。

「エゾノシシウド」は、こんもり丸く盛り上がっているのが特徴。葉は、光沢がある。シシウドだから「お獅子テカテカ」と覚えたらいい(これが、けっこう覚えやすい)

「オオカサモチ」は、葉に切れ込みが多い。同じ季節に咲く、この花たちを ぜひ 覚えて欲しい。 これさえ覚えたら もうこっちのもの。

この3種を識別できるようになると、夏に咲く大型のエゾニュウ、エゾノヨロイグサなども覚えることが出来る。ね?簡単でしょう?

(俳誌 樺の芽 2018年 4月号)

↓(1)オオハナウド(撮影 稚内市)

4912_650

↓(2)(エゾノシシウド)(稚内市)

492_580

↓(3)(オオカサモチ)(稚内市)

493_600

2018年3月 1日 (木)

(48)「紅花一薬草」(ベニバナイチヤクソウ)

ベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)(イチヤクソウ科) 花期6

 

この花が見事に咲いている場所を もう20年以上も前に発見した。そこは、指定されたバードウオッチングコースになっていて、依頼されて調査を引き受けたときのこと。

春まだ浅く、けっこう標高のあるこの場所は、5月と言えど 雪が消えたばかりだった。

その道端に、常緑の葉を見つけた。「ん? これは何だろう。花が咲いたときに来て見なければ」と、思い、6月の半ばごろ行ってみたら そこには見事に赤い花が咲いていた。

すぐに「あ、ベニバナイチヤクソウだ!」と、わかった。(スズランに似ていることから ベニスズランとも言われている)

利尻のオタドマリ沼の周りに咲いていた数本のベニバナイチヤクソウを思い出した。こんなにも、あるなんて これは利尻にも勝ったな!なんて小躍りしたくらいだった。

それからと言うもの 自慢気に 利尻にも報告。

花好きの信用のおける友人たちにも見せたりして この場所を まるで自分だけのものであるかのように?大切にしてきた。

珍しいものは、すぐにでも自宅に連れて行ってしまうような盗掘王を恐れて 長いこと誰にも言わなかった。

だが、誰にも言わないようにしていて「それでいいものなのかな、それで、この花を守れるのかな?私が死んだら ここはどうなるの?この花はどうなるの?」と、疑問を持つようになり、これを せめて土地所有者さんに、「この花は、稚内市域としては稀少種であり、大切にしなければならない生育場所である」ことを説明しておきたいと思っていた。

昨年6月 いつものように ここに行って見た。

な、なんと、風力発電予定地になっていて、風況ポールが立っているではないか。

盗掘ばかりに注意を払っていたけど、もっと、驚異的なことが目の前にあったのだ。

どうしよう。。。。風車建設の際には この花の群落場所を少しでも残してはいただけないものだろうか。そんな場所は、ここだけでなく ほかにもいっぱいある。

2015年からやっている「稚内市域における希少植物調査」は、のんびりしていられない状況にある。

(俳誌 樺の芽 2018年 3月号)

(1)ベニバナイチヤクソウ(稚内市)

48_640_2

(2)ベニバナイチヤクソウの群生(稚内市)

482_700

2018年2月 2日 (金)

(47)「楤木」(タラノキ)

タラノキ(楤木)(ウコギ科) 花期8月ごろ

春の若芽は、タランボとも呼ばれ食用になる。天ぷらとかが人気があり 幹や枝には鋭いトゲがあるにもかかわらず、よく採られている。私も、大好きだ。

 

平成元年、自家用車の普及や、趣味の多様化などで、人々は野外に出る機会が多くなり「アウトドア・ブーム」が始まりました。その頃は、自然に対するマナーも確立されておらず、目に余る行動の情報を耳にすることも多くなりました。私たちも、自然好きです。そこで、7人の仲間が、せめて、自分たちだけは 自然に優しい行動を取ろうと「ネイチャー・ラブ最北」と、言う会を立ち上げることになりました。

「ネイチャー・ラブ」は「自然大好き」の造語です。

「牧草地に車を乗り入れない」「むやみに樹木を伐ったりしない」「盗掘は絶対ダメ」などなど、どれも当たり前のことばかりです。

会員も、どんどん増えて ピーク時は50人以上いました。

稚内市の郊外の樺岡地区の、廃線になったJR天北線の樺岡駅舎跡地をお借りして「森づくり」をすることになり、樺岡に自生している「樹木」にこだわり、シラカンバ、ミズナラ、アカエゾマツ、トドマツ、ナナカマド、などなど、せっせと植樹して来ました。

その樹木のひとつに、山道で 小さなタラノキの木を見つけて、それを植えてみました。

それが、なんと どんどん大きくなり、いや、この木だけではなく どの木も大きくなりましたが、30年と言う月日は、すごいことだと思いました。

春の植樹の行事のとき、この若芽を摘んで「天ぷら」にしたときは「やっとこの日がきた」と喜び合いました。

会を結成してから、今年で30年になります。その30年という節目の年に、会員の高齢化などの理由で 3月をもって会を閉じることになりました。

 

森を中心に、焼肉、そうめん流し、鮭のちゃんちゃん焼き、シラカバの樹液採り、自分たちの植えたエゾヤマザクラの花見、楽しい行事ばかりでした。

もう、あの「森」に行って見る機会も少なくなるでしょう。

年をとると言うことは 寂しいことでもあります。

 

(俳誌 樺の芽 2018年 2月号)

↓(写真(1)タラノキの花 (稚内市)

471650

↓写真(2)(タラノキの芽)(稚内市)

472_580

↓(春、ネイチャーラブの森にて)

473_580

2017年12月29日 (金)

(46)大痛取(オオイタドリ)

オオイタドリ(大痛取)(タデ科) 花期7月~8月ごろ

オオイタドリは、どこにでもある。別名ドングイとかドグイ。ドンガイとも呼んでいる地方もあるみたいだ。このオオイタドリは、とにかく大きい。草丈は2メートルから3メートルにもなる。根もすごい!根絶させるには かなり困難だ。大昔の開拓などは、大変なことだっただろうと思う。だが、最近「痛いところを取る」とかの宣伝文句でサプリメントにまで登場している。

漢方では「虎杖根」と言う名で「通経剤」として使われているのだそうだ。

本州にあるイタドリは、少し小ぶりだ。春の新芽や茎は食用にもなる。

昔は、オオイタドリの葉も、葉タバコの葉の代用として使われていたとか。

私が、子供の頃は オオイタドリの枯れた茎を、竹のように編んで垣根を造っていたのを見たことがある。それは、強い潮風から建物を守り、吹きつける雪のときも すっくと立っている頼りになる強い茎なのだ。昔の人は、厄介者も逆手に取って何でも利用していたのですね。

あの風景は、今は見ることもない、懐かしいイタドリ垣根だ。

国立公園のパークボランティアとしては、いつも「外来種、外来種」と駆除や除去の作業をして在来の植物を守ろうとしているのですが、なんと、このオオイタドリが本州や、外国にも進出して、侵略外来種として困らせているのだそうだ。

「おお、そんな異国で活躍しているのか」なんて、思って ちょっと悪いけど応援したい気持ちにもなる。

花は、雌雄異株。「雄花は、雄々しく上を向いて咲いて、雌花は奥ゆかしくうなだれて咲いているのよ」と言うと「わかりやすいねぇ」と笑う。

そして「雄花の群れと雌花の群れが ずいぶん離れているけど出会いはあるの?」と聞かれて「風媒花だから、雄花側から強い風が吹いて雌花のグループに届けば受粉されるかも」なんて、テキトーなことを言う私です。本当のことは、わかりません。

(俳誌 樺の芽 2018年 1月号)

写真(1)オオイタドリ雄花(稚内)

462_650

写真(2)オオイタドリ(雌花)(稚内市)

46_650

2017年11月29日 (水)

(45)「鬼浜大根」(オニハマダイコン)

オニハマダイコン(鬼浜大根)(アブラナ科) 花期 6月ごろ

2007年ごろだったと思う。海岸の植物を観察していて「あれ、これなぁに?」と、礼文から来た人が肉厚の葉を見つけた。見たこともない葉だった。

「外来種なのかなぁ」とみんなで調べたがわからない。

その後「あれはオニハマダイコンと言う外来種のようです」と言う答えが来た。

海水が来ないところには、あまりない。でも、浜に行くたびに目にするようになってきた。

2014年ごろから、利尻や礼文では「オニハマダイコン除去」をパークボランティアがやっていた。「サロベツ地区では、そんなにも退治するほどはないよね」と、のんびりしていたのだが、2015年、国立公園内の「こうほねの家」に行って驚いた。その浜では在来のハマヒルガオの上を覆い、ものすごく繁殖していた。

それ以来、毎年 パークボランティアが率先して除去作業をしている。3年ほど前から稚内市の私立高校の生徒さんも「自然教育」の一環として お手伝いしてくれている。

毎年「やったぁ!」「採ったど!」と言うぐらい達成感のある量だ。それでも、減らない。

海岸は、どこもオニハマダイコンだらけ。外来種は、すごい!

鬼ではないハマダイコンは、本州や、道南では、見られるようだ。これも、一度見てみたい花のひとつだった。

20164月、私たち夫婦は 延び延びになっていた「金婚旅行」を佐渡島に行くことにした。 

そこで、思いがけなくハマダイコンを見つけた。

母種は「ハツカダイコン」の野生化したものとあるが、除去もされずに、美しく咲いていた。

佐渡は、奇岩が多い。ハマダイコンの花は、それにとても似合っていた。

(俳誌 樺の芽 2017年 12月号)

↓(オニハマダイコンの花)(稚内市)

45_600

↓(ハマダイコンの花)(佐渡島)

452650

↓(ハマダイコンと奇岩)(佐渡島)

4533650

2017年10月25日 (水)

(44)「長穂の白吾亦紅」(ナガボノシロワレモコウ)

ナガボノシロワレモコウ (長穂の白吾亦紅)(バラ科) 花期8月ごろ

北海道に、特に北の果てにはない花には 憧れを抱く。その中の一つに「吾亦紅」がある。

前田普羅の<浅間越す人より高き吾亦紅>

そのワレモコウとは、ナガホノシロワレモコウよりも草丈があるのだろうか。

そんな、吾亦紅の中を、人は山越えしたのであろうか?

そんな景色を想像してみたものだ。

時代小説が好きな私は、池波正太郎とか宇江佐真理を読む。

よく、花の名前が登場するから好きな作家だ。

「なでしこ御用帖」(宇江佐真理)が、野山で咲く姿が「吾も亦、紅」と、自己主張している花だと書いてありました。その名前にも憧れますね。

それに対して、このナガボノシロワレモコウは、穂は長いし、紅くもない。

白なのに吾も亦、紅?

「吾も亦、白」って言った方がいいのではないだろか、と思ったりする。

だが、ナガボノシロワレモコウは、最果ての秋の景色を いかにも北海道らしくしてくれる。

地味ではあるが、演出力は素晴らしい花だ。

ガイドとか講師をするとき、細い道の長い列になると先頭の講師が花の名前を「伝言ゲーム」のように申し送りするときがある。

そんなとき、こんなにも長い名前の花が、最後まで行くまでには 名前が変わっているときがある。

「ナガノノシレトコワッカナイ」ですって!」

最後の人に大きな声で言うのが聞こえた。

ん?「長野の知床稚内」?

アサギリソウが「アカギレソウ」、オオカサモチが「オオモチガサ」っていうときはあったけど。

これには、大いに笑ってしまった。

(俳誌 樺の芽 2017 11月号)

写真(1)ナガボノシロワレモコウ(稚内市)

44_650

写真(2)ナガボノシロワレモコウの赤っぽい花(稚内市の山の上で見つけた)

442_72_650

2017年9月27日 (水)

(43)「朝鮮五味子(チョウセンゴミシ)

チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)(マツブサ科) 花期6月ごろ

この花は、あまり目立たない。

雄花と雌花は異株。

秋になって「実」が 赤くなって 初めて「チョウセンゴミシ」の存在がわかる。

利尻とか猿払では、見つけたことがあるが、稚内市では、本当に目にすることが出来なくなってしまった。

本州でも、長野県とかにはあるらしい。

夫が、まだ会社勤めをしていた20年以上も前のこと。

サハリンとの往来が頻繁になって 中古車とかが どんどんサハリンに積み込まれた時代があった。

中古車の販売も、担当していた夫に マイフレンドと称しているロシア人が、お礼にと このチョウセンゴミシの果実酒を持ってきてくれたことがある。

この実が、サハリンでは、とにかくいっぱいあると両手を広げて身振り手振りで教えてくれた。

そして「元気モリモリ!」と言って強壮、滋養によいのだとも 笑いながら言っていた。

びっくりでした! こんなにもいっぱいチョウセンゴミシの実があるサハリンに行って見たいと心の底から思ったものだ。

サハリンは、どんだけ、自然が豊富なのでしょうね。

この実を見つけると、稚内からは近くて遠いサハリンを思う。

実は、食べては たいして美味しくないが果実酒にすると なかなかイケる(らしい)

私は、アルコールがまったく駄目なので悔しい。

(俳誌 樺の芽 2017年 10月号)

↓(1)(チョウセンゴミシの花(稚内市)

43_72_650


↓(チョウセンゴミシの実)(利尻町)

4321_650

2017年8月31日 (木)

(42)苗代苺(ナワシロイチゴ)

ナワシロイチゴ(苗代苺)(バラ科) 花期6月~7月 実(8月)

苗代を作るころに「実」をつけるから この名がついたと言う説もある。

田んぼなどないところに育った私は、「ナワシロって何だ?」と思っていたものだ。

親たちも「浜いちご」と呼んでいた。この名の方が通りがいい。

最北では、旧盆の8月中旬ごろから この「浜苺」は食べごろになる。

いつも、浜に行く近道(獣道は子供道)を 小さい笊とか弁当箱を持って行く。

真っ赤な美味しい実は、採っても採ってもある。

浜辺にある草むらは棘だらけ。手足は、傷だらけだ。

そんなことは気にしたことはない。 

採ってきても、何かに使うこともない。ただ食べるだけ。

今、考えると「おやつ」として季節の野の味を楽しんでいたのかも。

このような姿は、何年経っても忘れられないもの一つだ。

この季節になると今も浜に行きたくなる。

「田舎生まれ」「野育ち」をいつも自慢している私。田舎とは、文明的なものもない辺鄙なところをイメージするが、そういうところこそ魅力がいっぱい!

大自然と言うべきかも知れない大草原、大森林。

だが、もう故郷も そんな田舎は存在しないぐらい便利になってきている。

貧しさも、感じられないくらいだ。

草原は、どこも今は「牧草地」になり、浜苺のあった場所も どんどん少なくなっている。

勝手ながらも寂しい。

<毒きのこ一目でわかる山育ち>大石潮三さん(幕別)の句が好きだ。

そうだ「山育ち」も「野育ち」も、自慢していいのだ。

自分にとっての原点だもの。

(俳誌 樺の芽 2017年 9月号)

写真(1)ナワシロイチゴの花(稚内市)

421_580

写真(2)ナワシロイチゴ(実)(稚内市)

422_650

2017年7月27日 (木)

(41)麝香葵(ジャコウアオイ)

ジャコウアオイ(麝香葵)(アオイ科) 花期7月~8月ごろ

幼いとき、我が家では綿羊も飼っていた。20頭ぐらいいたと思う。

綿羊は、弱い動物だから 山犬やヒグマにもやられてしまう可能性があるので 比較的住宅の近くの牧場に放していた(らしい)

綿羊は、草の根元まで食べることから 牧場はまるで刈ったばかりの芝生のようだった。

その牧場に、いきなり白やピンクの花が あちこち点々と咲いた。

それは、見たこともない花だったので、びっくりした。

綿羊は、この花が嫌いだったのか 食べないので その花だけが残っている。

それは、ジャコウアオイと言う花で、ずうっとのちに それは、ヨーロッパ原産の外来種であることがわかった。最北の外来種としては けっこう古い。

誰かがコケコッコバナと言う名前だということを教えてくれた。

花びらを採っては、よく額やほっぺにペタペタふっつけて遊んだものだ。

綿羊の毛は、春に毛刈りをする。その毛刈りをするのを見ているのが好きだった。

そして、その毛は よく洗って干して毛糸を紡ぐ。

毛は、天秤秤に掛けられ「羊毛還元」(だったかな)生地や綿などと交換していたようだ。

母や、父の妹(おばちゃん)たちが、角巻きの色見本を見ながら注文していたのを見たことがある。おばちゃんは、結婚するまで 私が小学校にあがるまで一緒にいた。

今は、滝川に住んでいるおばちゃんは、80代後半になるが、とても美しい字で時々手紙もくれる。

今、父のきょうだいは、二人しかいなくなった。

二人の娘に先立たれたおばちゃん、いつまでも元気でいてほしい。

<如月や音の澄みきる糸車>1994年作

<角巻きは嫁ぐ日近き膝にあり>おばちゃんを想い出して 今作った

(俳誌 樺の芽 2017年 8月号)

↓(写真)ジャコウアオイ (稚内市)

41_650

«(40)蝦夷紫陽花(エゾアジサイ)